相続というと、「税金がどれくらいかかるのか」「不動産の名義をどうするのか」といった“お金の話”を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし実際に一番多いトラブルは、家族の間での感情のすれ違いです。「うちは仲がいいから大丈夫」と思っていたのに、いざ相続が起きたら関係がぎくしゃくしてしまった――そんなご相談を、私たちは多く見てきました。
相続でもめる原因の多くは、「知らなかった」「伝わっていなかった」という情報の断絶です。誰がどの財産をどのように受け取るのかを事前に整理しておくことで、トラブルの大半は防ぐことができます。そこで今回は、もめない相続のために今からできる3つの準備を紹介します。
① 財産を“見える化”する
② 意思を“書面化”する
次に重要なのが、ご本人の意思を明確に残すことです。「誰に何を託したいのか」をきちんと書面にしておくことで、家族は迷わず手続きを進められます
代表的なのは「遺言書」です。公正証書遺言なら法的効力が強く、手続きもスムーズに進みます。また、将来の認知症リスクや介護・生活費の管理を見据えるなら、「家族信託」も選択肢の一つです。信託を使うことで、万が一判断力が低下したときでも、家族が財産を安全に管理できます。
③ 専門家を交えた“話し合い”をする
最後に欠かせないのが、第三者の専門家を交えた話し合いです。家族だけで話をすると、どうしても感情的になったり、遠慮して本音が言えなかったりするものです。
税理士・司法書士・行政書士などが関わることで、法的・税務的な整理が進み、冷静に判断できます。相続税の試算や財産評価を事前に行っておくことで、家族みんなが納得できる形を探しやすくなります。
おわりに:相続は「家族を守るプロジェクト」
相続は、単なるお金の分配ではありません。「誰のために」「何を残すか」を考える、家族の未来設計そのものです。そして、“もめない相続”を実現するには、見える化・書面化・話し合いの3つが鍵となります。

